タミヤ 1/24 FAIRLEDY Z Version NISMO


制作の経緯

もともとは1/10RC用ボディの資料用に購入しました。
ただ、先にボディの方が完成してしまい、1/24は数年間放置状態。
そのまま在庫にしておくのは勿体無いので、今回カーモデル制作第2弾として選択しました。
そのため、フェアレディZという車自体に、実はあまり愛着がありません。
強いて言えばこの現行モデル(1つ前のモデルになってしまいましたが)よりもラリーに出ていた240Zの方が
好きだったります。

ともあれ、今回の制作では色々と失敗やうまく行かない所が沢山あり、
今後の良い勉強材料にはなってくれたかと思います。

数をこなしているわけでは無いので、大きな事も言えませんが、
ボディの成形は非常に良く出来ていると感じます。
リア周りに若干のヒケがある程度で、後はスライド金型のPL跡がヘッドライト
周り、及びリアスポイラー周辺に出ていましたが、全体的なフォルムは、
実車の丸みを帯びながらもシャープな印象が良く出ていると思います。

ドアノブやホイール、ヘッドライトは全てメッキパーツですが、
部位によって仕上げを変えているのには驚きました。
僕は装飾メッキを軽視していた節があるのですが、なかなか侮れません。

成形やメッキの話しをしていると、段々仕事の話になりそうなので、この辺で止めておきます。


この車で好きな部分は、と問われれば「リアビュー」と答えます。
リアスポイラーがスポーティさを、ディフューザーがマッシヴさを演出しているように
感じます。2本出しのマフラーも格好よいです。

あと、実は、スポイラーの色を塗り忘れていたため、
ボディを塗装した後で塗ったのですが、
見事に仕上げが異なってしまい、なんだか、社外品のスポイラーを無理やり取り付けた
車になってしまいました。
組み立てる前に説明書を熟読する必要性を痛感しました。
作っている最中にカーモデルは「チラリズム」が面白いのではないか?
と思い始めました。
ウィンドウ越しに少しだけ見えるインテリアが、格好良ければ良いほど、
気分が高揚します。
今回は、ボディを乗せた後にそれに気付いたため、内装を作っている時は、
「どうせ見えないから適当でいいや」と思ってました。浅はかでした。
これも次回以降の課題になりました。
カーモデルを作るにあたって一番驚いたのは、「メーカーによる内装表現の違い」と
「エンジンが付いていない」という事です。
初めて(先月)作ったハセガワのストラトスは、ある程度実車に沿った構造で内装が表現されていましたが、タミヤ製はなんというか、バスタブ? 見える部分にのみ的を絞って再現してあります。さすが、バスタブシャシー好きタミヤです。
ちなみに、家の在庫を見ると、
アオシマ製もタミヤと良く似たレイアウトでした。こういうのが主流なんでしょうか?

あと、エンジン。キットによっては付いていたり、別売りであるらしいのですが、
普通は付いていない、というのが純粋に驚きでした。確かに、組んでしまえば見えない部位ではありますが、無いと何となく寂しい気持ちになります。
今回一番の大失敗、ボディの塗装です。
車のボディは言わずもがな、普通ツルツルのツヤ有り塗装なのですが、なぜかデコボコに…
原因はサーフェイサーがうまく吹けなかったからのようですが、最後のコートで何とかなるんじゃないかとそのまま工程を進めてしまいました。
結果的に、コートをしようがこのデコボコをカバーすることはできず、左の写真のように。
さながら卵の殻のようです。
今まで作っていたのは航空機、それもWWU時代のレシプロ機ばっかりだったのですが、
ジャンルによってテクニックが大きく異なる事を思い知りました。
飛行機であれば、この上から汚したら格好良くなったかもしれませんが、
汚いスポーツカーは目も当てられません。これも次回以降の課題となりました。
そんな失敗続きの中で唯一、うまく行ったなぁと思えたのは窓枠と車体下部のスポイラーの塗りわけです。
今回はマスキング工程が少なかったので、マスキング好きとしては少々物足りない。
でも、窓枠とスポイラーの塗りわけでマスキングが必要だったので、ここだけは非常に
楽しめました。
マスキングは、何といってもテープを剥がした瞬間が楽しくて仕方ありません。
時には絶望を味わうこともありますが、今回ははみ出しも無く、比較的綺麗に出来たと
自画自賛してます。特に車体下部のスポイラーは、
タミヤカラーの指定色とは全く異なる
グンゼクレオスのMr.カラーで塗装してますが、思いのほかボディとマッチして
大満足です。

その他・感想

用車の模型の何が良いかと言えば、「デカールが少ない」事が良いことです。
僕はデカール恐怖症なので、今回のフェアレディZは、ある意味ストレス無く制作が進みました。
とは言え、僕はラリーカーが好きだったりするので、今後の制作については非常に悩ましいところではありますが。

(RCを含まない)車の模型を作ったのは、厳密に言えばこれが4台目になります。
初めは、子供の頃マクラーレンのMP4/6?を(途中まで)作ったこと、それから大学生の時にフォードファルコン、
と言うよりもマッドマックスのインターセプター、を作ったこと、この2台のみです。
それから数年を経て、RCにのめりこむようになり、転勤を機に再びプラモデルに手を染めることとなりました。
復帰第一弾のハセガワ、ランチアストラトスは、デカールの嵐で半泣きになりながら制作しましたが、
それよりかは、多少マシになったのではないかと思います。

それから、制作上の問題ではありませんが、こうしてWEB上に公開する際、
やはり写真撮影の技術も要求されてきます。
カメラとは幾分長い付き合いになりますが、そのほとんどは風景写真であり、
こうした静物を撮影することは滅多にありませんでした。
これも、同じ写真撮影と言えども風景写真とは大きく異なる技術を要求されます。
特にライティングは風景写真ではあまり活用しない技術であり、風景を撮影する場合、光の具合というのは、
「今ある光をどう生かすか」という考え方をしますが、静物の場合逆に、「どのようにしてベストな光を生み出すか」
という考え方になるかと思います。
今のところ予定はありませんが、例えば、何かしらのコンテストに応募する場合、
被写体である模型の出来はもちろんの事、撮影技術に出来栄えは大きく左右されます。
せっかく自分のイメージ通りの色で塗れたのに、撮影がうまく出来ず、イメージとはずれた色の写真だったら
非常に残念ではありませんか。

今後の課題としては、模型制作と同時に、撮影技術の向上も図っていく必要性がありそうです。

2009年7月5日 記



TOPへ戻ります

inserted by FC2 system